コンクリートの耐久性向上のための劣化防止方法

近年インフラの老朽化が話題ですが、自宅の壁や塀にコンクリートを使っている場合も話は同じです。
長持ちさせるのはコスト的にも助かるので、少し調べてみました。
●コンクリートの劣化とは
コンクリートの劣化とは、コンクリートの耐久性が低下することを指します。主な劣化要因として、骨材の劣化や水の浸透があります。
骨材の劣化は、塩化物イオンによって骨材が錆びてしまうことで起こります。錆びると体積が増えるため、コンクリートの破壊につながります。
水の浸透も一つの要因であり、コンクリート中に浸透した水が凍結融解を繰り返すことでコンクリートにダメージを与えます。
さらに水は塩化物イオンの運び手という側面もあります。海水がかかりやすい場所では、ただの水がかかる場所より劣化が進みやすくなるのは、海水には塩化物イオンが含まれるためです。
そして水が運ぶのは塩化物だけではありません。水には二酸化炭素が溶け込んでいるため、コンクリートが炭酸化反応を起こします。これが起きるとコンクリートが中性化し、中の鉄筋が錆びやすくなります。
●保護材の活用
コンクリートの劣化を防ぐためには、コンクリート保護材の活用と適切な施工管理が重要です。保護材はコンクリートの表面を保護し、劣化要因から守る役割を果たします。例えば、防水性の高い塗膜やコーティングを施すことで、雨水や湿気からコンクリートを守ることができます。
保護材は水そのものによる問題だけでなく、溶け込んだ二酸化炭素によって発生する炭酸化反応を抑制してコンクリートをアルカリ性に維持する効果もあります。
また、水の侵入原因となるクラックを減らし、内部の水密性も向上させます。
●定期的なメンテナンスと補修
コンクリートの耐久性を向上させるためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。定期的な点検により、クラックや劣化部位を早期に発見することができます。これにより、より深刻な劣化を未然に防ぐことができます。
定期的なメンテナンスでは、まずコンクリート表面の清掃を行います。付着物や汚れを除去することで、コンクリートの劣化を防ぐことができます。
また、メンテナンス時にもコンクリート保護材を活用できます。劣化の状況を調査し、主要因を特定してそれに対応したコンクリート保護材を施工することで、コンクリート構造物の寿命を延ばし、耐久性を向上させることができます。
参考資料:
コンクリート保護材

コンクリートの耐久性向上のための劣化防止方法
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